第2回
久しぶりの第二回です。第一回から中村一義という、ややマニアックめな所を取り上げたということで、皆さんもう興味の無くなったコーナーかもしれませんが、皆さんにより良い音楽に出会ってもらいたく、もう少しお付き合いいただけると嬉しいです。そのかわりここで紹介するのは僕の本当にお薦めできるアーティストを(皆さんがあまり聞かないであろうもの)中心にがんばっていきます。
さて今回ご紹介するのは、BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)です。(以下バンプ)皆さんバンプを知っていますか?JTさんはお見舞いに来た時にちらっと聞かせましたよね(もうお忘れ?)。僕の最初の印象は、無駄に声のかっこいいボーカルのいるバンド、CD屋でアルバム『 The Living dead』、試聴して即買いでした。どうやらその時はインディーズだったようで、当然僕も名前聞いたことあるぐらいでした。しかし、すごく盛り上がってる人気バンドだったらしいのです。最近のインディー系のバンドといえばメロコア・ハードコア・スカパンクが大半である(あとはテクノ・HIP-HOPぐらい)。しかしこのバンプはバリバリの8ビートロックンロールをやっている。これまで何度も繰り返されてきた、この時代と逆行するようなスタイルが彼らの手にかかると、最高の武器となっている。どこまでもピュアでポップなメロとハードエッジの演奏が猛スピードで僕の胸をこじ開ける、無理やりである。誰もが一聴すればそのメロに果てしなく高揚することだろう。
そしてこのバンドの最強の魅力とは、その歌詞内容にある。自称天才詩人ボーカルの藤原によるストーリテリングの能力、そのあまりにも強いメッセージ性は必ず聞く者の心を揺さぶる、そのボーカルはどこまでも切実に物語を描き出す。正直冷めた目で見ると、寒い歌詞も目に付く、圧倒的に荒削りだとも思う。しかしその言葉は日常言語そのままで、メロディーとビートに完全に同化する。その言葉は、孤独な現代人の代弁者となる覚悟に溢れ、多くの人は孤独と寂しさに震えているという半分狂ったような確信に満ちている。ロッキンオンの山崎氏いわく、「2000年に蘇ったブルーハーツ」、音やスタイルは違っても、全身を激しく揺さぶられるような感覚は同等のものといえるだろう。ブルーハーツだって最初のメッセージは寒気がするほどのピュアなメッセージだったではないか、皆はそれに胸を打ち砕かれたんじゃないか。
そんなバンプがついにメジャーデビューを果たした。メジャー1stシングル『ダイヤモンド』、名曲である。外資系CDショップではいきなり売上ランキング上位(4位ぐらいだったかな?)に踊り出た、一枚目だよ。この盛り上がりは予想以上だ。ひょっとして彼らは本当に腐りきった音楽業界の目を覚ませるのかもしれない。良いバンドでもメジャーで戦おうとしないバンドは腐るほどいる、ハイスタなどもそうだろう。逆にその音楽業界で「ミイラ取りがミイラに」という状態になった良いバンドも腐るほどいる、「LOVE LOVE SHOW」なんて舐めきった曲を世に出したイエモンがいい例だ。しかしバンプには、期待してもいいんじゃないか、そんな気がする。苦戦するかもしれないが、必ず勝ってくれると信じたい。
この音楽はどんな閉じこもっている人にでも無理やり届く、壁をぶち破ってでも届く、それは間違いない。
”胸を張って誇れるもんが自分にどんだけあるのか?って名前と誕生日とキュートな指紋ぐらいあれば充分だろうそいつをさぁ精一杯の大口で耽美に語ればいいステージライトなんてダイナモで充分だろう実は飛べるんだ! その気になれば そりゃもう遠くへ!放り投げるんだ! その外したばっかりの エライ頑丈に造っちまった自前の手錠をさ”『THE LIVING DEAD 』- #12「グロリアスレボリューション」より