第6回
雨は夜更けす〜ぎ〜に 雪へとかわる〜だ〜ろう サイレ〜ンヌァ〜〜イトというわけで、これを書いているのはクリスマスイブイブでございます。明日も明後日もやる事ないっすが、今日でさえこいつをチクチク書いています。今年、いや今世紀最後のキングオブミュージックです。今までここに書いてきたのって、個人的な今年のベストばっかなんで、今年の音楽シーンを振り返る事もないんですがあえて振り返ります。今年の邦楽アルバムベスト5は順位をつけると、(あくまで個人的に)1.ERA(イーラ)/中村一義2.Futurama(フューチュラマ)/スーパーカー3.図鑑/くるり4.隼(ハヤブサ)/スピッツ5.TMGE106/ミッシェル・ガンエレファント次点.Nueva York(ヌエバヨルク)/プリスクールこんな感じかな。他にもいいものたくさんあったよね。やっぱり2000年だからかな、みんな結構決定打ってのをぶつけてきてる感じがしましたね。ミッシェルはベスト盤ってことでちょっと反則だけど、やっぱり圧倒的であるって事と、初期の頃の今より軽やかな雰囲気から現時点までのバンド変遷が、ありありと感じられて◎って感じ。(『ゲットアップ・ルーシー』とか『ジェニー』は当然いいし、『世界の終わり』もかなりやばいね。ミッシェル入門には最適の1枚、ぜひ一聴してね。)スピッツもよかった、彼らにとって初めてって言うぐらいに、バンド感がグイグイ伝わるアルバムでした。さてここで2位に入り込んだ「フュ−チュラマ」って不思議なタイトルとジャケットをしたアルバム、今回はこいつについて書こうという思惑から、ついでに今年のベストを振り返るに至ったわけです。はっきり言って衝撃度は「ERA」こえてます。1位にしなかったのは出たばかりで、聞き込んだ量が「ERA」より少ないからって事だけですね。でも短期間ながら、自宅で、通勤途中でなどなど、聞きまくってます。「ERA」越えも時間の問題です。20世紀最後に滑り込んだ、超ド級のミュージック爆弾です。今世紀の中頃から始まり、あらゆる変質を遂げてきたロックという音楽が、今ひっくり返ろうとしている。レディオヘッド(英国のビッグバンド)のトム・ヨークはこう言った、「最高にエキサイティングだ、ついにロックンロールってやつが本当に死に始めた」ロックはもはや、あまりにも自意識過剰でエゴイスティックなものになりすぎてしまった。ブルース、レゲエ、ソウル、R&B、更にはHIPHOPまでをも吸収し、いろんな形に変化してきたのがロックである(と思う)。これが近年において盛り上がったダンスミュージック(テクノ、ハウス、ブレイクビーツ、ドラムンベースetc.)を経由する事によって、まるで違う化学反応を起こした、そんなアルバム。これは聞き手にとっても、大きな揺さぶりだ。現代までにおける音楽の聞き方がきっと変わってしまうんだって感じた。例えば今までの主流であった意味、メロディ、感情というものが、この作品ではリズム、感覚というものに置き換えられると思うんです。う〜んなんか何言ってるか自分でもわからない、っていうかこのアルバムがかなり今までと異質で混乱している感じ。すごいですよ、マジで、新世紀になったら音楽の聞き方がガラリと変わる、いわば音楽のターニングポイント…、う〜ん…わからんか〜。でもね、これだけは言えるってのは、今この音楽にリーチしておくことは最高だって事。最近の音楽はアメリカもイギリスも最悪だ、特にアメリカがひどい。もう完全にアートではなくビジネスと化してしまった。こんなバンドが日本のバンドっていうのがもうビックリだけど。やばいマジで、なんかずっとそれしか言えない。最新で、全てを飲み込んでしまうロックがここにあるんだから、聴けよ。なんか知らんがテンション上がるから。こいつはテクノのよう出口なしループ感都市型インナーシティーサウンドトラックでもないし、ファットボーイスリムのような、「この楽しさはいつまでも続かない」的ブレイクビーツのような憂いも含まない。自然の中で鳴っているようなトランシーだ。気分がいい、これ聞いた後はすごく爽快だ。このCD、最初から聴き始めるとなにやら不思議な雰囲気でゆったりと、しっかりと始まる。気楽に聴けばいいんだ、読書でもしながら。時々グッと来る所がきっとある、そしたらその時は耳を済まして聞けばいい、感動してればいい。そんでまた、な〜んとなく聴く。カラオケで歌うわけじゃないし。そんで11曲目先行シングル曲『FAIRWAY』なんかで更にグッとくる、そして放心する。「音楽ってこんなにすごかったっけか?」今までロックンロールが時代を変えたことなんてあったか、答えはノーだ。きっと音楽なんかに大して意味なんてない。なんだかアッパーな気分になるとか、その程度でいいんだ。世の中に溢れている、下品でメロディー垂れ流しの焼き直し音楽なんてちょっと聞くのをやめて、こいつに手を伸ばして欲しい、何も難しい事なんかじゃない。音楽はやるにしても聴くにしても根底にあるのは楽しむ事なんだって、そんな当たり前で気付けなかった事に気付くんだ、それだけだ。スーパーカーは僕とタメだ。1977年生まれの青森出身の4人組だ。僕達が生まれた時にはジョン・レノンは死んでいて、ストーンズは色褪せていた。ピストルズもクラッシュもいなかった。僕達が思春期に突入しても、ブルーハーツは解散し、ニルヴァーナには間に合わなかった。ようやく追いついたオアシスは、なにやらボロボロな状態で、現在異常な盛り上がりを見せるラップメタルにもハマれない。レディオヘッドは素晴らしいけれども、どこか政治的で、ネガティブで馴染めない。だけど僕達は間に合った、スーパーカーというとんでもない音と時代に。さぁっ、騒げっ!踊れっ!泣けっ!そう、あと数年できっと音楽が変わる。この素晴らしい音楽の詰まったCDを手に、21世紀に突入するんだ。”生きてない事もない、活きてないってだけ(変われない代わりに、夢のその隣に、名曲は似合ったってだけ)自分がないこともない、意見がないこともない(行こう手の鳴る方へ!名曲から、今日も希望を叶えようって、イタイくらい届いてるわ!)まだ何か足りないって、ダレないであと何回言えばよかったんだ?目の前と向き合うとそれさえも色褪せていくと思ったら、負け!” album [Futurama] #11『FAIRWAY』より